5月29日(火)
 朝5時前に起きて身繕いをし、車窓を眺める。夜明け前は車窓に一面の砂漠が広がっていた。昨夜ビデオカメラのバッテリーが切れていたので、ガイドの張さんに充電をお願いしていたのが戻ってきて、撮影を始める。列車内にもコンセントはあるのだが、通電していないようで、乗務員室でやってくれたようだ。ガイドと同室になって助かった点の一つだ。しばらく走っていると砂漠の中に塩湖が見えるようになり、沿線は塩の産地だった。線路沿いの広大な塩田に一面の塩が広がっていた。
                      
       夜明けの車窓には一面の砂漠が広がっていた       沿線にも一面に塩が広がる
 ゴルムド(格尓木)駅には7:00ごろ着く予定だったが、少し遅れたため、朝食の方が先になって、食堂車へ移動した。食堂車はきれいで、比較的広く、明るくて窓も広い。朝食はナンとゆで卵と野菜とスープという簡単なものだったが、おいしかった。まだ食事の途中だったが、車内がざわめき、待望のゴルムド駅に到着した。この駅では機関車を登山用の牽引車に繋ぎ替えて、いよいよ天空に向かうことになる。その繋ぎ替えの時間に、乗客は下車してホームを散策できるのだ。食事は途中のまま、急いで外に出る。高度はまだ3000mを超えていないのにやはり空気は薄い感じがする。ガイドがゆっくり歩けと注意する。なるべく深呼吸をするようにして歩くこの体験がうれしい。外に出てみて、はじめて自分たちの乗っている列車がグリーンに黄色のラインのデザインだと知った。そこに蘭州からラサへというプレートが掛けられていた。
                                
           食堂車での朝食の途中ゴルムドへ着く        私たちの乗った蘭州からラサ行の車両(拡大)
 列車が長いからホームも長い。駅ももちろん新しく。そして空気も新鮮だが薄い。ゆっくりホームを歩いてみた。多くの人が記念写真を撮っている。しかしホームに降りて騒いでいるのはどうも日本人と白人系の外国人の観光客だけのようだった。全定員が936人だというこの列車で・・・。いよいよゴルムドの駅を発って、標高5000mをめざす。時間は現地時間7:20(日本より1時間早い)だった。
                      
           14両編成の列車は機関車が見えない         乗車が終わり静かになったゴルムド駅を発つ(拡大)

 

 


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