遠くに見える城壁はかなり傷んできているようだが、ここ八達嶺のあたりは修復されていて、端正だし、歩きやすくもある。登りよりも下りの方が少し怖い。どうしても下を見てしまうからだろう。


このあたりは修復されていて綺麗だ




頂上付近はかなり混雑していた

 下り着くと今度は反対側の、男の城壁に登った。かなりきつかったが、思い出を一層確かなものにするために、やや遠くて傾斜もきつい城壁を登っていった。心なしか登っている人が少ない気がした。


男の城壁にも登り始める

 遙かに続く山脈の、尾根から尾根へとやや崩れた姿をくねらせて、万里の長城ははるか黄土高原のかなたに消えている。
 ビデオにしっかり収め、その上写真集まで買って、これで宿願だった万里の長城を制覇した気になった。


鼻を突くほど急な所もある


 6,000kmに亘って続く万里の長城。この国の戦国時代(日本の縄文のころ)から作り始め、始皇帝によって完成。さらに明代にも補強された世界遺産だ。


男の城壁はさすがに人が少なかった




下る途中の私

 すっかりおなかが空いたので、昼食の飲茶のフルコースは美味しかった。焼き餃子、水餃子、シューマイなどで、すっかり満腹になった。
 午後は北京の西北の郊外にある明の十三陵を見学した。明の第三代皇帝の永楽帝をはじめとする明代の皇帝の陵墓が13あり、観光用に開放されている。その中の定陵だけは発掘されていて、見事な地下宮殿で、石像の玄宮には5つの部屋があり、明13代皇帝神宗万暦帝と2人の妃の棺が安置されていた。



明の十三陵への陵道は並木が見事だ

 エジプトのツタンカーメン王の展示や、王家の谷のファラオの墓を見ているので、ついつい比べてしまうけれど、それでも地下27mもの深いところに精緻な玄室を作ってあるその権力の偉大さには驚かざるを得ない。
 発掘で出土した遺品は、展示館に陳列してあった。木俑や玉石・陶磁器、サファイヤやルビーをふんだんにあしらった首飾り。銀製の器の数々。皇帝の冠など、珍しいものが多かった。



 

 

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