12月29日(木) 終日フリー滑走(3日目)
今日も朝から小雪がちらつく天候で、マッターホルンは姿を隠していたが、雪が降っている分気温が高く、穏やかな暖かい日となり、予定通
りのコースに向かって出発した。まず今日はスネガを割愛して、登山電車でゴルナーグラートへ登り、もう1本ゴンドラを乗り継いでホーテリまで行き、そこから谷に入って延々10km余りをフーリまで下りてくるコースに入った。
ゴルナーグラート行きの赤い登山電車
ところが昨日ゴルナグラートからの下りがとても快適だったのと比べて、このコースは林間コースの部分が多くて、期待に反した。その上、最後のフーリに乗り込むコースに出るあたりで、入口を間違えてしまい、1kmくらい歩く羽目になってしまって、辰子も汗をかきながらついてきた。というわけで、今日の前半のスキーは不本意なものとなってしまった。
気を取り直して後半はフーリから今日もクラインマッターホルンへ登り、国境までの下りの途中にあるTバーリフトでチェルビニア側の最高点に行って見た。まるで地球の最高点に立っているようで、太陽が雪原に接している風景はこの世のものとは思えない神秘的な感じさえあった。
イタリア越えのコースはスケールが大きいので人影が小さくなって見えない
それから昨日と同様、テオドール峠を越えてチェルビニアへ下り、昨日よりもう1歩足を伸ばして町まで下りた。下ったコースは5番というマッターホルンの直下の谷へ迂回するコースで、峠からの全長が18kmもある。途中でマッターホルン南壁から垂直に流れ落ちる氷の滝の下に立つことができて、感慨深いものがあった。頂上は見えなかったけれど、空中にその尖った岩峰を想像して見上げながら感激した。
頂上は曇っているがここがマッターホルン南壁の直下だ
町まで下りて、ファミリーコースでイタリアの家族達が楽しんでいる中に紛れ込んだ後、Jバーリフトでゴンドラ駅に移動し、ゴンドラ3本を乗り継いでスイス側に帰った。
辰子の滑りも見違えるほどよくなった
すでに昼を回っていたので、また2kmほどの平坦な斜面を直滑降してトロッケナーステグのレストランで昼食をとった。
今日は最終日なので、午後は早めに切り上げることにして、滑り甲斐のある大きなバーンをフルグまで下りた。
フルグのゴンドラ乗り場に滑り込んでいくとき、左手にマッターホルンが夕陽を受けて雄姿を見せていた。その姿を見たとき、これでマッタホルンが見納めかと思うと急に熱いものがこみ上げてきた。「マッターホルンよ感動をありがとう。ブラボー!」と叫びたかった。
夕陽のマッターホルンの前で
そうしてゴンドラ2本乗り継いで、ツェルマットに帰った。午後チェルビニアの5番のコースを滑ったことで大きな満足感があった。
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