庭園も宮殿にふさわしく素晴らしい
宮殿を建てたフェリーぺ2世の肖像画
驚いたのは、数十にもなる大理石のお棺が安置してあることだった。それぞれ一族の名前を付し、整然と並べられていた。中にはもちろん遺体が安置されている。日本のお墓とは大きく違うところだ。乾燥しているので、遺体はミイラ化するのだろう。外装の装飾も素晴らしく、徹底した懲りようだ。
安置されている大理石のお棺のマスク
感嘆のため息を漏らしながら外に出て、これも素晴らしく整備された森の中を歩く。偉大な人の偉大さと、卑小な自分の卑小さと、余りの違いにものも言えない。
再びRENFE に乗って、マドリッドのアトーチャ駅に帰る。1週間ぶりだ。初めてマドリッドに着いた時より、かなり余裕がある。
康二の案内で歩いてオスタルを探す。かなり歩き回って、やっと康二が予めガイドブックで見つけていたというオスタルにたどり着く。
3人1泊7000pts。まずまずの部屋で、クーラーがあるのがよい。
荷物をおいて、久しぶりにスペイン料理をやめて、中華料理の夕食を食べに出る。ここまで来る途中に見つけておいた、中華飯店「皇宮」に入った。けれども、やっぱりスペイン料理的中華料理だった。
オスタルに帰ると、ワインが効いてすぐに寝た。
7月28日(金) 晴れ
マドリッド→ゼゴビア→ラ・グランハ
朝、寝過ぎて、大急ぎでタクシーをとばして、ぎりぎりゼゴビア行きのRENFE に間に合った。今日の予定はゼゴビアのシンボルである、ローマ時代の水道橋の見学からだ。
マドリッドのRENFE(電車)は山手線並みだ
ゼゴビアの駅から歩いて街を下っていくと、いきなり目の前に巨大な水道橋が現れた。石以外何も使わずに積み上げられた、無数のアーチが連なるこの水道橋は、全長728mもある。今でもこの橋の水道に水道管が通っていて、水を運んでいる。千数百年以上壊れないでいることが信じられない気がする。しかし、不思議に街と調和していて、これからも永遠に残りそうな気がする。