7月27日(木) 晴れ」

 アビラ→エル・エスコリアル→マドリッド


 ラ・コルーニヤからアビラまで寝台車に乗った



 寝台車がアビラに着くのは、6:45の予定だったので、5:30ごろには起きて、下車の準備を始めていたのだが、時間が余って、ついついおしゃべりをしているうちに、6:40になってしまっていて、あわてて降りる準備をしているところに、列車が止まったので、降りようとして、外を見ると、プラットホームが右側にも左側にも無い。ホームを外れて止まったのかと思い、飛び降りなければいけないのかと思案しているところへ車掌がやってきて、ノー、ノーといって止めた。信号待ちの停車だったのだ。もし降りていたら、それこそ大変なことになっていただろう。車掌はそれからしばらく、少し離れたところで、私たちを監視していた。何をするか分からないJapaneseだという感じで・・・。
 結局15分ほど遅れて、7:00ごろ列車はアビラに着いた。降りて、300ptsでコインを買って、荷物をロッカーに預けた。



 
早朝のアビラ駅に降り立つ

 まず歩いて塁壁に囲まれた街を見に行った。アビラは何と言っても塁壁の街だ。街のぐるりを堅牢な城壁と90もの塔が取り囲んでいる。


世界最古の塁壁は実に堅牢にできている

 やはりこの街にもカテドラルがあり、例にもれずドームの塔が天空に聳えていた。



 
アビラの町にもカテドラルが目立つ


 城壁の外に出て、対岸の4本の柱のある丘に登ると、塁壁に囲まれた街が、朝日を浴びて整然と輝いて見えた。海峡との攻撃から街を守るために造られたのだそうだが、これほど完璧な守りは他に例がないだろう。歴史のある街の落ち着きも、外周の荒野の風景とマッチして、なんともいえないエキゾチックな様相を呈していた。



町を見るため対岸の四つの柱に登る

 



高々と町を囲むアビラの城壁


 再び歩いて駅まで帰った。およそ5kmは歩いただろう。照りつける太陽は容赦なく体を火照らせ、水のボトルがすぐ空になる。飲んだ水がすぐ汗になって噴き出して、いくら飲んでも、飲んでも、すぐまた水が欲しくなる。

 再びRENFE に乗ってエル・エスコリアルで降り、エリ・エスコリアル宮へ出かけた。フェリーペ2世が建て始めて、わずか21年で完成されたことが不思議と言われるくらい巨大な宮殿だ。普通なら、こんな巨大な宮殿は、造営に250年はかかると言われているのに。

 荒野の中に緑の森を従えてそびえ立つ宮城は、目を見張らせて余りある威容な姿だ。
 宮殿の中にはこの宮殿の設計図から、建築の方法、模型、建築機械器具などが当時のまま展示してあって、建築家にはたまらない魅力がある場所だと思った。




 

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