7月24日(月) 晴れ

 セビーリャ→サンチャゴ・デ・コンポステラ

 朝ゆっくり寝て、8時半ごろ起き、朝食を食べに街へ出た。相変わらずのカフェオーレとパンとビール1杯で済ます。Banco(銀行)へ行き両替をして今後に備える。
 
 そのあと、昨日見残していたヒラルダの塔に登り、セビーリャの街を一望する。カテドラルの威容と、アンダルシア地方独特の白壁の家並みと、遠くの丘陵とが印象的だった。


 

ヒラルダの塔の上から見たセビーリャの街 


 セビーリャとの別れを惜しみながら、タクシーで空港を目指す。


 空港に着くと、タクシードライバーが、5000pts(ペセタ 100円が85pts)のお札で、2300pts払うのに、1700ptsしかおつりをくれないので、足りないと言う意志表示をして粘る。結局しぶしぶ2700pts出して苦い表情。結構ごまかしもありそうだ。

 イベリア航空のサンチャゴ行きに乗る前に、帰りのシンガポール航空へリコンファーム(搭乗再確認)をする。これをしないと、帰りの飛行機に乗れなくなると言われていたので、懸案事項の一つだった。康二が英語で電話をかける。何とかうまくいったと康二のほっとした様子に、私たちも安堵する。

 一安心して、サンチャゴへの飛行機に乗る。
一気に大西洋に近い北の町へ移動するというわけだ。



イベリア航空の飛行機に乗るのは初めてだ

 飛行機は1時間ほどでサンチャゴ・デ・コンポステラに着いた。ずいぶん様子が違う。気温が日本の夏程度で、緑も多い。北海道へ来た気分だ。早速タクシーでカテドラルへ向かう。


 
今まで南部では目にしなかった緑が多いのに驚く



 このサンチャゴ・デ・コンポステラは、9世紀の初めに、聖ヤコブ、すなわちサンチャゴの墓がこの地で発見されたので、キリスト教の巡礼地になって発展した町だ。したがって、何と言ってもその中心はカテドラルだ。

 有名なサンチャゴへの巡礼の道は、このカテドラルを目指しているのだ。しかし今は、サンチャゴ・デ・コンポステラのもつ「星の野」という意味にふさわしく、緑美しい小さな町として、世界の観光客を集めている。


 タクシーは10分程度でカテドラルに着いた。スペインで最も古いこのサンチャゴのカテドラルは、さすがに貫禄がある。圧倒されながらも見上げていると、本当に飽きない。花崗岩を積み上げて造られていて、塔の高さは70mもあり、天に向かって聳えているさまは、荘厳という他はない。


 
天に聳えるカテドラルの塔

 カテドラルに着いて、まず宿舎を探す。予定していた、夏休みだけ宿泊させてくれるという、カテドラルに隣接した、サン・マルチン・ピナリオ修道院に入り、受付の青年に、英語で頼む。Tonight only. と強調されて、一晩だけだと言って、キーを借りる。

 ・130 の部屋は、修道女の生活する部屋らしく、こじんまりしていて質素だ。しかも、ちょっとだけかび臭いのも修道院らしい。二度とできない経験ができることを感謝しよう。

 


 

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