句集「しくらめん」創刊号(昭和53年度)より

課題「旅」佳吟  旅に出て己が小ささ身にしみる

   「窓」佳吟  こっそりと隣見ている窓の中  

 「しくらめん」平抜  葉ばかりを愛しむ妻のシクラメン  

「正月」十秀  正月の情緒は知らぬスキー狂

 「雪」平抜  雪深く埋まるほのかな山の宿

 「雪」佳作  町にいて雪の香りの風を待つ

  「掃除」入選  掃除中ほうきを杖によくしゃべり

   「掃除」入選  掃除したマイカー素足で乗ってくる

 


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