楽しかった句集「しくらめん」時代

 私が昭和52年から7年間勤務した瀬戸農業高校は楽しい学校だった。牛を飼ったり、野菜や花を作ったりして学ぶ楽しさとともに、その野菜や花や、卵やハムなどが安く買えた。ブドウなどあまりに安いので買いすぎて、ワインまで作ったりした。

 またこの学校には風流な先生が多く、中でも川柳の大御所が何人もおられた。中でも森定教諭は指導熱心で、生徒のみならず教職員にも輪を広げて川柳クラブを運営されていた。その活動の中で、全校生徒職員に作品を募って、専門家の選者による入選作品等を集めて、句集「しくらめん」が刊行されるようになった。

 私も国語科の教員として、率先して句会に参加したり、作品を応募したりした。時にはそれが天位に入選したりして、一つの楽しみになり、下手なながら多くの川柳を作ることができた。ただ川柳が作れたのはこの期間だけで、転勤して職場が変わってからは、全く作品ができなかったのは、私に才能が無かったからだろうと思っている。そんな自分に川柳を残すことができたのは、ただただ森定先生のおかげだと感謝している。


句集「しくらめん」



 


 

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