6月27日(土) 曇りのち晴れ

 朝少し散歩したが、ジャイプールも早くから人や自転車や車でごった返していた。それでも朝のうちは車を停めやすいということで、昨日予定していた風の宮殿の見学は、今朝になった。雑踏の中にバスを停めて、風の宮殿の写 真を撮った。風の宮殿とは、風が吹くと宮殿の窓が風に鳴るので名付けられたという。そういえばまるでパイプオルガンのような建物だ。


ピンクの砂岩でできた風の宮殿

 美しい建物に似合わず、町にあふれるたくましい人々の蠢きに圧倒される。黒い肌に白い目と歯が目立つ。赤やピンクのサリーという女性の衣服も町を華やかにしている。エジプトのガラベーヤの重厚なのに比べ、サリーは軽やかだ。
 風の宮殿の近くの通りに、綺麗な街並みがあって目を引いた。


まるでモザイクのような綺麗な街並みがあった

 
街角には素朴な姿がある

 今日もこれからアグラまで5時間のバスの旅だ。眠っている人も多いが、折角のインドだ。なるべくいろいろ見ておこうと思って、車窓に顔を寄せる。
 荒れ地を何人もの人が、手に空き缶のようなものをぶら下げて歩いていく。彼らは何をするのでしょう。野原で用を足すのです。バスから見えるあたりでも、しゃがみ込んでいる人が見える。終わると後から缶 の水を流しながら、左手で肛門を洗う。そして残った水で左手を洗って終わる。だから左手は不浄なので、食事のときは右手だけで食べる。日本でも今やウオッシュレットとかいう水で洗うトイレが増えている。インドの方が進んでいたのだ。しかも紙を使わないのところが資源の節約になる。そして雨期になるとすべてを雨が綺麗に大地に戻してくれる。



高速道路といえども羊の群が優先する場面もあった

 行き交う車を見ていると、トラックの多いことに驚く。派手にペインティングしたトラックがけたたましくクラクションを鳴らして走り抜ける。オートバイはたいてい3人乗り、自転車にも3人乗ったり、トラクターにリアカーをつないで10人以上乗っている。インドの国自体が人口過多だから、すべての場面 で定員オーバー気味だ。
 インドの学校制度では、4歳から小学校に入り、6年間、中学校が4年、高校2年、大学3年で、20歳で大学を卒業するという。
 夏休みが3月25日から7月25日まで4ヶ月間もあり、週休2日のうえに、休日も入れると、授業は半年ほどしかないという。
 一般の人々の生活費が月2〜3万円で、人気のある職場は初任給5万円にもなる日印合弁会社だという。
 デリーでは今年50年ぶりに46°Cを記録するなど、熱波が続いているという。今日も41°Cにはなっているそうだ。
 ガイドの話に聞き入っているうちに、ファテープル・スィクリというアクバル帝の城跡に着いた。建造されて14年で水不足のため放棄された赤い色のお城は、太陽に焦がされていた。



世界遺産ファテープル・スィクリの楼閣


 


 

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