今日の観光の中心は、ノイシュバンシュタイン城の見学だった。あの美しい城の外観は前々からパンフレットなどで見ていたが、実際は、外観も美しかったけれど、それよりも、内部の華麗さの方に驚いた。今まで見た古城が、ほとんど廃墟となっているのに比べ、この城は、内部にゴシック様式の彫刻や装飾が豪華で、ルートヴィヒ2世は18年もかけてこの城を建造したのに、住んだのは200日足らずで、41歳の若さで、湖で溺れて謎の死を遂げたという。ワーグナーの信奉者だったので、城内にはオペラが演じられるホールもあり、オペラを題材にした絵画も多かった。残念ながら内部でのカメラの撮影は禁止だったので、イメージに残すしかなかった。

 



                                

 美しいノンシュバンシュタイン城(上下とも)

絵はがきより



 雨が降ったり止んだりで、まるで初秋というか、ちょっと寒いくらいの天候で、長袖シャツにセーターの重ね着がちょうど良い。
 国境を越えていくというのも、初めての体験だった。ドイツからオーストリアへの国境線は
検問が厳重で、バスのドライバーが手続きに手間取った。何気なしに8ミリビデオを撮っていたら、添乗員が「ここは写真はダメですよ。」と大声で注意したのでびっくりした。写真を撮ったためにここが通過できなくなったことがあったのだという。冷や汗ものだった。

 

 


 
ドイツとオーストリアの国境の検問



 オーストリアからスイスに入るときは、国境線には竹竿の遮断機があるだけで、バスはそのまま通過し、写真を撮ってもよかった。

 


 
オーストリアとスイスの国境


 スイスに入ってからは、木造の一個建ちの建物がだんだん多くなり、感じの良い別荘風の姿を多く見せるようになった。また、山と森と湖が多くなり、いかにも「スイスに来た。」という感じがしてきた。
 リヒテンシュタインという小さな国にも寄った。アルペンスキーの有名な選手が多く出ていることでも有名だが、ヨーロッパの切手を一手に引き受けているという切手の国でもある。人口はわずか2万人程度だという。



 

リヒテンシュタインの国境の標識

 切手を売る店が多くあり、無数の切手のサンプルが展示してあった。




ヨーロッパの切手の展示

 


 ルッチェルンが今夜の宿泊地で、ホテルユニオンは玄関ホールがまるで宮殿のようで、ゴージャスな感じだった。この辺で少し土産物を買うことにし、チョコレートを中心に3万円近くも買ってしまった。荷物が増えて大変だが、帰ってからみんなに喜んでもらえると思うと、苦にはならない。
 荷物の整理をして、明日 6:00 の出発に備えて、早く寝ることにする。


 辰子が頭痛がすると言うので、少し心配だ。疲れが出たのだろう。康二のことも心配で、蒜山の実家に電話を掛けてみたが、母が出たものの、あまり話せないうちに切れてしまった。もう一度掛けたが、やはり康二の声が聞けないうちに切れてしまった。でも、変わったことは無い様子だったので安心した。




8月29日(火)曇り 晴れ


 ルッチェルンの街は世界で一番美しい街だということだが、出発時間が早く、街の様子を見ることは出来なかった。ホテルのショーウインドーやすぐ前にある時計屋にスイス製のいい時計が見つかって買いたかったが、朝が早過ぎて開けて貰えず残念だった。
 ルッチェルンからインターラーケンを経て、ブリエンツ湖の美しい水と、新雪(夏だというのに珍しく新雪が降った)に輝くアルプスの山々を眺めながら、バスで登って行く。

 


 


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