グリンデルワルトからまたバスに乗り、ジュネーブ駅まで走る。だんだんとアルプスが遠ざかっていく。こんなスケールの大きい、そして、めまぐるしい景観の変化には、ついていけない気がするが、こういう時こそ8ミリビデオが大いに役に立つ。見ては忘れ、見ては忘れしそうな素晴らしい風景を、出来るだけ多く撮っておくようにした。
ジュネーブではほんの少し時間があったので、レマン湖の湖畔まで大急ぎで歩き、湖畔の風景をビデオに収めた。
PM.7:29 フランス新幹線(T.G.V)が、ジュネーブの駅を、何の合図もなく滑るように出発した。
早速夕食の幕の内弁当が配られ、麦茶も出た。美味しくなかったと言えば嘘になる。美味しかったと大声では言いにくい複雑な気持ちだ。とにかくぺろりと平らげてしまった。
それからの3時間余りを、TGV で 8:00 になってもまだ明るい車窓の、すでに紅葉している山野を眺めながら、フランスのリヨン駅に向かう。
パリのプルマンサンジャックホテルに着くのは、夜中の1:00 頃だということで、この日記は 8:48 に TGV の中で書き終えた。
フランス新幹線(TGV)に乗る
8月30日(水)晴れ
昨夜(今朝)寝たのは3時過ぎで、今朝は7:00 にモーニングコールがかかった。でも、ぐっすり眠れたので、あまり辛くはなかった。
バスでパリの市内観光に出た。まず建物の美しいサンジェルマンを抜け、セーヌ川のほとりまで出て、ノートルダム寺院を見学した。これもまた巨大な寺院で、外観も威厳があり、特に細い塔の高さが印象的だった。
内部の礼拝堂のステンドグラスの美しさは、言葉では言い尽くせない。サンピエトロ寺院よりも少し低いとはいえ、天井は38mの高さがある。彫刻といい、大理石の柱といい、パイプオルガンといい、目を見張るものばかりだった。
正面入口の上にある、聖人たちの像の上に、地獄に落とされる人々の姿と、天国へ向かう天使たちの像が刻まれていて、その表情の違いに、恐怖を感じた。
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