今日の観光はまずギザのピラミッドからだった。バスがピラミッド通 りにさしかかると、左手にいきなり高々と尖ったピラミッドが見えて、歓声をあげた。さすがに大きい。実物はやはり迫力がある。ずいぶん空が霞んでいて、シルエットはくっきりしているものの、色合いがはっきりしないのが物足りなかったが、砂嵐が来ないだけでもありがたいということで、まずクフ王のピラミッドに行った。


バスから見たクフ王のピラミッド

 ピラミッドは離れて撮った写真しか見たことのなかった私たちにとって、目の前の見上げるばかりの巨大なピラミッドは、迫力満点だった。バスから降りてどんどん近づくと、それはまるで巨大な石で作った壁のように目の前に立ちはだかった。


ピラミッドは近づくとまるで石の壁のようだ

 盗掘者が掘ったという入口から内部に入り、本当に大回廊の天井に階段があることを、しっかりと確かめた。というのはあるテレビ番組で、ピラミッドのことを特集していて、ピラミッドが蜃気楼になって逆さになったときに使う階段が、大回廊の天井にあると紹介していたからだ。



大回廊の天井に階段らしきものが見える

 ビデオはダメだと言われていたが、遠慮しながらも撮らずにはいられなかった。
 王の間といわれる玄室は、思ったより狭かったが、あれだけ遠い世界の遺跡だったピラミッドの中に、今まさに自分が入っているのだと思うと、心臓がドキドキした。
 きっちりと石で仕切られた玄室には石棺がぽつんと1つだけしかなく、がらんとしていて、一方の壁に直径30cmくらいの穴があいていて、魂の出入りする穴だといわれているのが神秘的だ。



王の間はきっちりと石で仕切られている

 あまり長くはいられないので、また回廊を通り、狭い穴もくぐって外に出た。石を積んで作ったピラミッドの中の、狭い穴にに潜り込んでいたのに、全く恐怖を感じなかったのが不思議だった。
 それからカフラー王のピラミッド、メンカウラー王のピラミッドを見て、スフィンクスの方へ帰ってきた。


カフラー王のピラミッド 頂上には化粧岩が残っている

 スフィンクスはピラミッドに比べて、思っていたより小さかったが、あの有名な、何回となく絵や写 真で見ていたものが、目の前にあって感動した。鼻のあたりが少し破損している顔と、少し形の整わないライオンの足が印象的だった。


スフィンクスの上半身 バックはクフ王のピラミッド


 

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