ビーチダイビング訓練(1)

 オフロードカーが酸素ボンベやウエットスーツを積んだ荷台を引っ張って出発。途中、別 のホテルから2人の女の子を乗せて、かなり走ってポイントに着く。そこは内海の石ころの浜辺だった。他のダイビングスクールからも何人か来ていた。数人一緒に海に入る。初めての海での潜水。まずは深さ5mくらいのところでマスククリアー、耳抜き(水圧で鼓膜が圧迫されるのを、鼻をつまんで内耳に空気を入れて直すこと)、中正浮力の確保、手信号などの練習をする。30分間程度のダイブを2回やって今日は終わった。


まず浅いビーチで潜水講習を受ける

 辰子の方は、体調に気を付けながら、明日の自分の日程を計画していた。


ビーチダイビング訓練(2)

 2日目も晴れで、まるで日本の夏のように暑い。辰子は観光バスで島巡りや、潜水ボートで海底を見るという観光に出発。私は昨日と同じ浜辺に行き、2日目の実技講習だ。


潜水艦アトランティス・サブマリンで水中観覧もできる

 ところが、浜辺でBCD(機材一式を体に付け、浮力調節をするジャケット)を準備していると、私とは別 の「スキューバ・カンパニー」というショップのアドバンスクラスのライセンスに挑戦している康二が、同じ場所にやってきて、やることは違っているが、同じ所に潜ることになった。いつもスキーなどでは、私がリーダーとなって教えてきた息子が、このダイビングでは先輩なのだ。余裕を持って準備をしている姿を見て、思いがけないたくましさを感じた。

 私はこの日は30歳前後の松本先生に一人でマンツーマンの指導を受けることになった。バディーブリージング(酸素が足りなくなったとき、バディーの相手からオクトパスでエアーを貰いながら浮上すること)の練習と、コンパスを使って一定方向に泳ぎ、Uターンをして元の位 置へ戻ってくる練習、そして、かなり長い距離を一定のスピードで泳ぎ切る練習などをこなした。水深は10mから15mの所だったが、それでも結構綺麗な魚が目について、眺める余裕もあった。そして、これから魚の多いポイントに潜れるようになると思うと、心が躍った。


ダイビングは中性浮力(無重力)で気持ちがよい

 講習は一人なのでスムーズに進み、康二よりも先に終わった。そして、一人車に乗せてもらってホテルに帰った。

 午後3時頃だったので、時間が浮いた分、近くのスーパーに寄って、ビールやミネラルウオーターを買って帰り、少し休憩した。
 ところが、夕方辰子が帰ってきて大変なことになった。疲れていた上に熱射病にかかったらしく、頭痛がひどく、嘔吐が止まらなくなって、立つこともできない。夕食はグアムの海の上のサンセットディナークルーズの予約をしているのに、行ける状態ではない。キャンセルしてもこの旅行ではその分のお金は返らないので、かなりの損失になる。時間は迫るし、仕方なく諦めかけていたら、苦しいなりに辰子が参加するというので、バスに乗った。バスでも苦しんだけれど、船に乗って潮風に吹かれたら少し楽になったらしく、食べるのは私と康二だけで、しかし、ディナーショーは辰子も楽しんだ。


 
サンセットディナークルーズの船での康二と辰子


 


 

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