トレーニングの基礎知識
ここではウエイト・トレーニングに必要な基礎知識を簡潔に紹介してみたい。
1. 運動のエネルギーはどのようにして供給されるか。
運動は筋肉の収縮によって行われるが、その筋肉へのエネルギーはどのようにして供給されるかとい
うと、次の3つの方法がある。
(1)無酸素的非乳酸性機構
筋肉の中に蓄えられているクレアチンを利用する方法で、約7秒間しか続かない。呼吸をあまりしな
いで、一気にパワーを使い切るような重量挙・短距離走等のときに利用される。酸素を必要としないし
、乳酸もたまらないのでこう呼ぶ。
(2)無酸素的乳酸性機構
筋肉の中に蓄えられているグリコーゲンを利用する方法で、約33秒間は続く。
呼吸が制約されてもがんばれるが、グリコーゲンが乳酸に変わって筋肉内に蓄積されるので、筋肉は
だるくなって動かなくなる。そして運動後に乳酸を分解するために酸素が必要なので、ハアハアと息が
苦しくなる。中距離走・サッカー・ラグビー 等のダッシュの必要な運動で利用される。
(3)有酸素的機構
長距離走やマラソンのように持久力を要する運動では、しっかりと呼吸をして、酸素を取り入れ、炭
水化物や脂肪などをエネルギーに変え、二酸化炭素と水分に変えて放出するという形が利用される。こ
れだとグリコーゲンと酸素が補給されれば、無限に運動を続けることができる。運動中に何とか話がで
きる程度の運動がこれに当たり、一般にこういう運動をエアロビクスと呼んでいる。