中 国
香港・広州・桂林 5日間
1996.11.26〜30

11月26日(火) 晴れ

 大変暖かで穏やかな日だった。
 今まで海外旅行といえば、夜遅く出たり、朝早くだったりして、あわただしい出発が多かったが、今日ばっかりは、朝ゆっくり起きて、朝食も普通 に食べ、中国に関するビデオまで見て出発した。なぜかというと、今回は津山線の急行列車で、岡山経由の関空行きだったからだ。車で岡山や大阪へ走っていたのと違って、列車でのんびりと行くのも気楽でよかった。
 岡山で16名のグループとなり、新幹線で新大阪へ。そして、特急「はるか」で関空へと順調に進んで、関空からは18:45発のJAL69便で香港へ向かった。
 飛行機は比較的空いていて、禁煙席へ移動してくつろいだり、夕食の前後にはビールやワインをいただいて、満足して空路を楽しんだ。
 途中、台湾の上空を過ぎるとき、夜景が美しかった。それから中国の沿岸の夜景も綺麗に見えた。だが、香港空港が近づいて来たときの素晴らしさには思わず歓声をあげた。高層ビルの林がだんだん迫ってきて、その林の中に機首を突っ込んでいくスリルは最高だった。
 香港の高層ビルの夜景は、ニューヨークと似てはいるが、それよりももっと細やかで、まるで宝石をちりばめたように色鮮やかで美しい。窓の色が赤や黄の色とりどりだからだろう。百万ドルの夜景と言われる所以はそこにあると思った。


香港空港の夜景は見事だ

 空港からバスで30分ほど走って、ホテルに着いた。Kowloon Panda Hotel (九龍悦来酒店)という立派なホテルだった。
 バスの中で現地のガイドから2万円両替し、辰子と674H$(香港ドル)ずつ持つことにした。
 ここでは枕銭(チップ)は10H$、トイレは1H$を払うそうだ。
 夜12時を過ぎた。明日は6時起床だ。風呂に入って急いで眠る。


11月27日(水) 晴れ

 朝、5:40には起きてバイキングの朝食を済ませ、7:30にはホテルを出発した。
 九龍半島から香港島へ渡る海底トンネルがかなり渋滞した。陸路ではこのトンネルを通 るしかないのに、なんとこのトンネルは個人の経営だと言うことで、1日14万台の車が通 行し、2000万円の収益があるという。個人経営というところが日本では考えられないところだ。


香港海底トンネルの入口

 日本と違うと言えば、車のナンバーが売買できるという話も聞いた。今までの最高額は1億5000万円だったとか。こうなると金銭感覚がおかしくなってくる。しかし、一方で貧しさもひどいそうだ。
 最初はパヘハスベ海水浴場へ行き、泳いでいる人がいるのに驚いたり、近くにあった中国風のお寺などを見学して、香港の暖かさを実感した。それから、日本でもはやったマンキンタンという薬を製造販売して50億の富を築いた胡文虎という人の話を聞きながら、その人が3億円を投じて作ったというタイガーパームガーデン(胡文虎花園)へ行った。中国風の住宅と庭園が、豪華な構えを見せていたが、私たちにはちょっとなじまない感じに思えた。


タイガーパームガーデンの楼閣

 ただ、この人の娘さんが、現在も新聞社3社を経営しており、朝日新聞程度のシェアを持つということ。そして、アメリカに留学したりもして、学歴が高いことと、大財閥であるということが災いして結婚ができず、現在60歳なられると聞いて、少々気の毒な気もした。



 

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