あとがき
インドへの旅は好奇心に満ちた旅だった。
言葉も風土も生活も一切知らない国だから、見るも
の聞くものすべて珍しく、牛や羊や人や家や遺跡が
混沌としていて、魅力あふれる国だった。
無責任に見るだけして帰る気楽さが、旅の醍醐味
とも言えるが、一歩踏み込んで、ここに暮らす人々
を思うと、考えさせられることも多かった。そして、
純粋に素朴に、そしてひたむきに生きている姿に、
私たちの失っているたくましさや、強さを感じた。
野良牛の姿や、野を歩く男たちや、世界遺産の遺
跡の姿が脳裏にあって、今でも蠢いている。
世界旅日記 10 ツアー編 その7
イ ン ド
インド世界遺産紀行 5日間
発 行 2000 年 5月 4日
著 者 小 松 徹