【最後の観光のハイライト】
―ツタンカーメンの展示―


 今日のハイライトは何と言っても、ツタンカーメンの展示だ。あの黄金のマスクは魅力があった。また、4重になっていたという金の厨子もすばらしかった。カノプスも白い大理石で異彩 を放っていたし、ベッドも3台とも飛び抜けて立派だった。装飾品も金ばかりで作られ、これ以上のものはないと思わせる。夥しい数と、見事さは比類がない。18歳で亡くなったというツタンカーメンの墓がこうなのだから、盗掘されていた他の王たちの墓がどんなに豪華であったか、想像を絶する。
 人間は本当に偉大な力を持つが、また、何ともはかないものであるという感も、深まるばかりだ。
 黄金を、麦のように扱ったという話が本当の気がする。
 ツタンカーメンを見終わった後、力が抜けてしまって、今回の目的はすべて終わった感じがした。この強烈なイメージがいつまでも脳裏に残り続けるであろう。

  
     ツタンカーメンのマスク              ツタンカーメンの人形棺

  
   ツカンカーメンのマスクに見入る辰子
      ツタンカーメンの墓の召使いの401体の像
   
   エジプト考古学博物館の正面玄関
          ツタンカーメンのマスクと私


 
 ツタンカーメンのカノプス(内蔵入れ)


 この他に 立像、座像、お棺、ミイラ、船、装身具、壺や器 など数え切れない展示品があった。もっと時間があればと思ったが、思う存分見ることができて、外に出たときホッとした。これで思い残すことはない。ツタンカーメンの黄金のマスクも、近くでじっくり見えた。ビデオもしっかり撮ったから、帰ってから見るのが楽しみだ。後はあす、31日にカイロを発ち、1月1日にシンガポールで新年を迎え、元旦の夕方日本に着いて、この旅が終わる。  (完)                  

 

 


 

 

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