昼食後、古王国時代の首都だったメンフィスまでバスを飛ばし、5000年前の、世界一古いといわれるラムゼス2世の石像を見た。巨大な立像だったが、地震で倒れたので二階建ての博物館を建て、安置してある。二階の回廊から見ると、美しい顔立ちと15mもある巨像に威厳があった。
ラムゼス2世の石像と向こうに小さな私たち
またここには、アラバスタと呼ばれる大理石のスフィンクスや同じくアラバスタ製の解剖台があって、珍しかった。
そのあと、サッカラにある最古のピラミッドといわれる階段ピラミッドを見に行った。砂漠の中にやや崩れかかった感じの、確かに階段が6段あるピラミッドが、やや赤みを帯びて、夕日に染まりかけていた。
世界最古といわれるジェセル王の階段ピラミッド
このピラミッドはずいぶん崩れかけていて、かなり補修がしてあった。裏手に回って、セルタブという小部屋のジェセル王の像を穴からのぞいてみた。周りは一面
の砂漠で、記念に砂を少し持って帰った。
夕食はシーフードレストランで、ちょっと違った味の料理を食べた。
トイレに行ったら子供が番をしていて、バクシーシというチップを要求する。日本でならいつでもポケットに小銭があって、100円や200円ならすぐやれるのだが、エジプトコインはあまり持っていないし、数字も読めないので、どの程度やればいいのか困ってしまう。
今日の泊まりはナイル河畔の高級ホテル・ラムゼスヒルトンだ。
【第1日目のハイライト】
─ギザのピラミッドとスフィンクス─
第1日目はなんと言っても「ピラミッドとスフィンクスの光と音のショー」がすばらしかった。闇の中から突如としてライトアップされて浮かび上がるピラミッドとスフィンクスの姿は、実に神秘的で、音楽の効果
もあって、迫力満点だった。スフィンクスが後ろに3つの大きなピラミッドを従え、東を見据えて、古代エジプトの偉力を現代にアピールしているようだ。
ライトアップされた「音と光のショー」はすごかった
同時にアップされたり、個々に強調されたり、また、レーザー光線で描かれるヒエログリフ(象形文字)が鮮明で、ショーに新鮮さを盛り込んでいた。このスフィンクスとピラミッドの強烈なイメージは、これから先、決して消えることはないであろう。くっきりとまっすぐなクフ王のピラミッドの稜線と威厳に満ちたスフィンクスのマスク、それを取り巻く神殿と岩と砂漠。この幻想的で神秘的な世界は、おそらく他に類を見ないであろう。今夜はなかなか寝付かれそうにない。
ラクダもピラミッドのアクセサリーだ
東の地平線を見据えるスフィンクス