これですべて終わりになるところなのに、ナイトダイブをしてみたいと辰子が言い出し、私も負けてはいられないので、夜の暗い海に挑戦することになった。夜6:00に懐中電灯の明かりを頼りに、暗い海に入る。魚影は少なかったものの、うつぼとか針千本とかミノカサゴとかがよく見えた。

 



岩のくぼみに眠っている魚も初めて見た

 




眠り込んで無防備な姿がかわいい

 



 特に圧巻だったのは、みんな一斉に懐中電灯を消して見た、真っ暗な中に輪舞する夜光虫の光の美しさだった。海水をかき混ぜると、あたりに花火のように夜光虫が青白く光る。夢中になって水をかき回し、渦巻きの中で無数に光る夜光虫の幻想的な美しさに見入っていた。
 夜光虫が見えたことがナイトダイブの最大の成果だったが、辰子のダイビングもすっかり板に付いてきたのも嬉しい成果 だ。

 


12月26日(日) 晴れ

 朝5時前に起き、身支度をして、ホテルのレストランで朝食を済ませ、玄関先で記念写 真も撮って、送迎用のマイクロバスに乗る。
 いよいよセブ・リゾートともお別れだ。本当にリゾート地らしいいいところだった。椰子の木の林の中の、真っ白い砂浜と、引き潮で干潟が遠くまで広がる海と、やや強い風の心地よさと。

 

 


早朝のホテル前で記念撮影

 

 

 マイクロバスはジャングルを抜け、緑の原野を走り、やがて少し街らしいところも通 って、空港へ着いた。オートバイにリアカーを繋いだようなタクシーが多く走っているのが印象に残った。

 

 


オートバイでリアカーを引くタクシーが多い


 少し長い待ち時間になり、残りのペソで土産物を買ったり、椅子にかけて、辰子のライセンス講習のことや、海の底の魚のことなど、話は尽きない時間を過ごす。やがてフィリピン航空のPR428便は、スムースに関空へ向かって飛び立った。
               (完)






あとがき


 いつも私たちの旅行は、私が8ミリカメラを持ち、辰子が普通のカメラを持って、それぞれ勝手に撮りまくって、その中から選択してこの「世界旅日記」の画像に使ってきた。しかし今回は、水中写 真だけは撮れないので、水中の画像については、テレビで取ったVTRから、実際見たものに近い画像を引用させてもらった。
 けれどもこの中に入れることのできた画像のどれよりも、実際海の底で見たものの方が間違いなく美しい。
 ともあれ、この旅で私たちは二人が、ともにダイバーになれたことが何よりうれしい。




 


 

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